ラボ これも読んでおこう_1

なぜ倒産 令和粉飾編

    さて シリーズ最初に取り上げるのは

    「なぜ倒産 令和粉飾編」日経BP社編

    「倒産」 ・・・経営者なら自分の死のことを考えるのと同じくらい いやそれ以上に考えるどころか 目にするのも不吉な二文字です

    しかし「天国へ行くのに最も有効な方法は、地獄への道を熟知することだ。」というマキャベリの箴言もありますから ここはグッとガマンして 読み進めていきましょう

    粉飾経営者のショッキングな開き直り

    すると第一章でいきなり「粉飾で会社を潰した社長の告白ー倒産最前線ー」という先制フックがアゴに炸裂

    粉飾倒産を体験した二人の社長の口から発せられるのは

    「粉飾を後悔していない」「節度ある粉飾を心がけた」といった にわかには信じられないお言葉

    会社を倒産させておいて何いってんの? と思いますよね

    事例を読んで心に去来するものは

    この本では 粉飾倒産の原因を 攻めすぎ・過信・後手にまわるなど 9つの法則に分類して18社の事例を紹介しています

    また 倒産した(させた?)会社の社長3名の貴重な告白も掲載されていて より生々しい内容となっています

    詳しくはぜひ手にとってお読みいただきたいのですが

    読み進めれば読み進めるほど

    あっまいな〜 という客観的な批判と

    自分だったら倒産を食い止められたのか? という問いが

    かわりばんこに心に去来します

    勝負は時の運なんてことを申します

    会社がうまくいくときもいかないときも

    必ずしも経営者のせい とは言えないことも多い

    というのが 当事者ととしての実感です

    でも「ダメ!絶対ダメ!」

    が しかし 意図的な粉飾で時間を稼ぐというのは やっぱりだめじゃないかな と思いますね

    やはり 粉飾に 節度なんてあるわけないし

    どの事例を見ても 他に打つべき手はたくさんあったように思えてならないのです

    もしいま現在 粉飾のお陰で会社が元気だとしたら それは未来の力を前借りして元気になっている 薬物中毒者と何ら変わらない ということを私たちは肝に銘じる必要があると思います

    そんな「最後の手段」を早々に使ってしまうところに 今回ご登場の会社の経営者の甘さがあると言えますし

    仮にご自分の代はどうにかなったとしても 次世代に大きな因果を残すハメになってしまうと思います

    だけど・・・心当たりありませんか?

    粉飾はわかっちゃいるけどやめられない

    また「このくらいは良いでしょう」「業界の常識」などといった言い訳めいたことをいいながら 低い自覚で漫然と行われているケースも多いと思われます

    ・・・数十年前の私のようにね(笑)

    もし すこしでも心当たりがある方は これを読んで 地獄への道を熟知しておく必要があると思いますよ