「経営基盤のある世界 概論1」の復習
前回は私たちが提唱する 「経営基盤のある世界 概論1」を書かせていただきました
ここでいったん経営基盤が何かということを復習しますと
・経営基盤は事業活動を支える土台となる、人材、財務、組織など を指します。
・経営基盤がしっかりしていれば、事業の変動にも柔軟に対応でき、長期的な成長を実現することができます。
ということでしたね。
前回はその大切な経営基盤について「中小企業にそんなもの必要なの?」というお考えをお持ちの方のために、経営基盤がある会社の「お金まわり」「業務・人事まわり」「将来の展望」の具体的な好循環を当社のケースを使ってご説明しました。
今回はその逆バージョン「経営基盤のない世界」をお届けします
逆に経営基盤が弱いまま、気合いと根性だけでがんばっている会社はおうおうにして
「みんながんばっているのに、毎日忙しく休みも取れず、社員も社長も給与が上がらない」といった悪循環になりがちです。
なんで分かるかって? だって過去の自分たちがそうでしたから(笑)
そんな私自身の過去の経験や、今苦戦していらっしゃる会社さんを参考にして、「経営基盤のない世界」の様子も具体化しておきましょう。
もしかしたらみたくないモノをお目にかけることになるかもしれませんが、そこはお互いしっかりと直視していきましょう。
経営基盤がない会社
経営基盤がない会社のお金まわり
・売上金の入金が予定通りに入らず、支払いの時にあわてることがある。
・実際の通帳残高と、帳簿に載っている預金残高が合ってないけど、そのまんまにしている。在庫金額も、現物と帳簿が合ってないまま放置。
・決算月が終わって結果がわかるまで3か月近くかかり、それまで儲かったのかそうでないのかが分からず、スタートが出遅れる。
・今期も利益が出るかどうかが分からないので怖くてボーナスを出してあげられない。
・期末に利益が出てるかどうかが分からないので、備品や什器の買い換えをするタイミングがつかめず、どんどん老朽化していく。
・取引銀行にこれからの見込みを聞かれても、「がんばります」とかふわっとした話しかできず、仕方ないので業界の問題点や政策の批判など、業績の悪さを他人のせいにしてお茶を濁してしまう。
・現預金は常に不足気味だが、今の財務状況では銀行が貸してくれるかどうか・・・もし融資可能だとしても返済のことを考えると二の足を踏んでしまう。
経営基盤がない会社の業務・人事まわり
・優秀な社員にばかり負担がかかるため、定期的にエース人材から「辞めたい」と相談され、そのたびに必死に引き止めないといけない。
・一人でも休まれると業務が滞るので、病気や特別な事情がないと有休を取らせることができない。特にエース人材は休みが取れず疲弊している。
・能力は上がって欲しいが、社員がスキルアップした結果、処遇の良い会社に転職してしまうのが怖くて積極的に教育に力を入れられない。
・退職届の「一身上の都合」は、ほとんどがお金か評価か人間関係の都合である。
経営基盤がない会社の将来の展望
・トップがそれこそトップランナーとして目の前の仕事に取り組まないと業務が進まない結果、だれも5〜10年先のことを考えていない。
・社長である自分が今日死んでしまったら、その瞬間から会社は崩壊する。これも中小企業の宿命とあきらめている。
・幹部社員や、自分の親族が卓越した新事業のアイディアを持ってきても、資金に余裕がないので何もしてあげられることがない。
・後継者は決まっていない。子孫が継ぐことを考えると経験や見識の不足がかなり不安だし大変な目にあわせそう。本人の将来を考えるとM&Aで会社を手放すしかないのか。
・仮にM&Aで売却したとしても、希望価格で売れる自信はなく自分の老後も心配。借金がなくなるだけ良しとするしかない。
・・・皆さまの会社はいかがですか? ウググ・・
実はこれらの「経営基盤のない世界」最初に書きましたとおり、私が引き継いだ当時のミカド電装商事のことを思い出しながら書きましたので、80%くらいは経験済みのことです。
ですので、こういうの書くと、けっこう自傷行為と言いますか、自分が振り回した言葉のナイフで自分も痛いです(悲)。
すべての項目が当てはまる状態の会社はさすがにないと思いますが、「いくつかは当てはまる」と身につまされる社長さんはいらっしゃるのではないでしょうか?
八方塞がりの経営基盤のない世界 でも出口はあります!
いろんな偶然が重なって、運良くその輪廻から抜け出した身であるからこそ、心当たりのある皆さまを、経営基盤のある世界への出口にご案内できることを、私は固く信じています。
なぜ「固く信じられるか」というと、これまで身につけてきた私たちのノウハウはそのほとんどがマニュアルやフォーマットとして明文化されているからです。
私たちエースラボと行く「経営基盤のある世界」への旅
もちろんその道のりはピクニックコースのように楽ではありませんが、すでにルートは確保されています。
経営基盤のある世界への行き方は大きく2つ
1)現状皆さんにお時間と人材がいれば、私たちが長年培ってきたノウハウ集である「経営基盤ライブラリー」のツールから、課題のある部分を利用していただければ、御社だけの経営基盤のある世界への道が開けます。
2)もし経営基盤の確立に、そんな時間と人材を割けなくても、私たちエースラボのスタッフが目指すゴールまで、ずーっと旅のお供をさせていただく方法があります。
つまり私たちエースラボのスタッフが「経営企画部門代行」として、全力で経営基盤確立のお手伝いをさせていただく、ツアーガイド付きの旅を選ぶこともできるわけです。
旅のおわりに手に入れるもの
仮に皆さんの会社の経営基盤のどこかに課題があったとしても、事業活動に必要な基本的な商品力や営業力など(今後これを事業基盤と呼ぶことにします)は絶対あるはずです(事業基盤のない会社というのは、そもそもこの世に存在し得ないからです)。
ですから、もともとお持ちの事業基盤が経営基盤で補強されていくと、競合との差がつき、自ずと持続的な成果が出てしまうと言うわけです。
次回から「お金まわり」「業務・人事まわり」「将来の展望」についてさらに具体的な改善イメージがつかめるお話をしていく予定です。
エースラボと旅に出ましょう!
もちろん、ここ2回の記事をお読みいただいて、ピンと来た方は私に直接お問い合わせいただければ、個別の課題についてご相談に応じさせていただきます。
ぜひこちらまでメッセージをお願いします。